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関東支部 第1回『小ホール講演会』報告

事務局長 河崎定信さん(S45年卒)   

 同窓会員どうしの卒業年次を超えた交流活性化の一環として、2月18日16時より 第1回『小ホール講演会』が開催されました

 初回の今回は、元内閣法制局長官や最高裁判事を歴任され、2009年秋に旭日大綬章を受章された津野修様(昭和32卒、久米中学出身)に、『私の遭遇した政治的な出来事』の演題で約90分のお話をして頂きました。初回ではありましたが、津野様の同期の方々12名、平成年度卒の若手4名を含む総勢40名の会員の皆さんが参加、津野様の穏やかでゆったりとした話ぶりに、和やかな講演会となりました。

 ご講演の後、昭和31年卒の池田陽一様からの「現在の少子高齢化の問題、現行の年金制度の問題について、今後の政府としての組み立てはどうすべきか?」というマクロ視点でのご質問には、「子供を増やすことは困難で女性労働力の活用が肝要。また日本に在住する多数の外国人労働者は居るが、研修生や実習生という中途半端な扱い。海外での外国人労働力活用の成功例から学ぶことも大切。年金額は下げるしか無い。今後の日本の姿をきちんと描き、日本のアイデンティティを維持しながら日本式の手法で現状克服を目指すべき。」と明快なお答えでした。

 戦後処理なども含め多くの問題に懸命に取り組んでこられた津野先輩のご講演には参加者から大きな拍手が送られました。缶ビールと、小田急デパートから取り寄せた「神田明神下『みやび』花車二段」の美味しい煮物を頂きながらの夕食もあり、充実した小ホールイベントとなりました。

 東高のゆかりの方のご講演を、同窓会員が集い合って聴かせていただく小規模の講演会です。東高生の東高生による東高生のための講演会!他では聴けないユニークなお話も豊富にあると思います。今後も定期的に開催しますので、奮ってご参加ください。

  

【ご講演の概要】
 京都大学を卒業後、大蔵省に入省され官房文書課に配属。役所の要とも言える部署で充実した仕事ができ、その後の人生に大いに役立った。当時の上長だった田中角栄蔵相は、部下や若手への心配りが細やかで、マスコミへの配慮やその活用も巧み。政治家として尊敬に値する人物。田中氏とは沖縄返還、日中国交正常化、ロッキード事件などで深く関わり、強く印象に残っている。

 大蔵省時代には、昭和43年に沖縄返還協定調印という歴史的な出来事に参画。政治色の濃い仕事で大変な苦労を経験した。当時の新聞記者が関与する裏舞台が山崎豊子「運命の人」に描かれるなど、社会的にも大きな話題になった。また昭和51年にロッキード事件が発生。田中前首相逮捕までの5ヶ月間、次期対潜哨戒機に関する問題で、国会での答弁書作成の主担当として連日の徹夜作業が続いた。

 内閣法制局在任中には、昭和63年に竹下内閣で消費税法案が成立。さらに平成2年に湾岸戦争が勃発。国際的な日本の立場を踏まえた困難な政治判断の法的裏付けの検討に関与した。その後、細川内閣の下で政治改革関連4法案が成立、次いで細川首相の国民福祉税構想発表など、政治・財政改革の構想策定に関与。平成7年の村山内閣で阪神淡路大震災が発生。バブル崩壊、金融破綻が相次ぎ経済が混迷する中、平成8年には消費税3%→5%引き上げ法案の成立に関わった。

《注:ご講演の詳細は、4月下旬発刊予定の関東明教13号の記事をご覧下さい》

  
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